第6回原発被災者が心を開いてくれた瞬間 精神疾患「特別なことではない」

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酒本友紀子

 「体はどうですか? ちゃんと食べられてます?」

 1月下旬の昼下がり。福島県南相馬市原町区の平屋を「相馬広域こころのケアセンターなごみ」センター長の米倉一磨さん(51)が訪れた。

 ここで一人暮らしをする庄司範英さん(60)は前日、病院で栄養失調と診断された。入院を勧められたが断り、家に戻っていた。

 米倉さんはレトルトのおかゆと栄養剤を差し入れ、いつものように庄司さんの話にじっくり耳を傾けた。

 「今もふと、息子のところに行こうかなと思ってしまう」

 庄司さんは長男・黎央(れお)さんのことを口にした。

 東京電力福島第一原発事故で…

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この記事を書いた人
酒本友紀子
福島総局
専門・関心分野
共生社会、人権、司法、国策と地方
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    藤田直哉
    (批評家・日本映画大学准教授)
    2025年3月19日15時0分 投稿
    【提案】

    被災地に行ってお話を伺うと、精神的な苦境が未だに続いていることが痛感されます。一方で、心の傷に対して、地域や集団で支え合うような文化が発展していることに、希望を感じる部分もあります。おそらく、「精神疾患は特別なことではないという意識」は、被

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