フジ第三者委員会、「『業務の延長線上』の女性への性暴力」を認定
元タレントの中居正広氏が起こした女性とのトラブルをめぐって問題視されているフジテレビの一連の対応をめぐり、同社と親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)が設置した第三者委員会(委員長・竹内朗弁護士)が31日、調査報告書を公表した。中居氏による元アナウンサーの女性への「性暴力による被害があり、重大な人権侵害があった」と認定し、業務の延長線上で被害が発生したと指摘した。
フジはこれまで記者会見などで、2023年6月に中居氏と女性との間でトラブルが発生したと説明しているが、女性が社員かは明らかにしていなかった。報告書は女性がフジの元アナウンサーと明らかにした上で、女性側への調査などから、中居氏による性暴力を認定した。
これまで中居氏と女性の代理人は、トラブルの経緯について「守秘義務がある」として明らかにしていなかった。報告書によると、第三者委は守秘義務の対象が「2023年6月2日に女性が中居氏のマンションの部屋に入ってから退室するまでの事実」と「示談契約の内容」と特定。それ以外の部分について、双方からヒアリングをしたという。守秘義務の対象部分については、フジ関係者のヒアリングや資料によって認定。女性のプライバシーに関わる事実は、同意が得られた範囲で報告書に記したという。
週刊文春などは昨年12月、トラブルの発端はフジ社員が設定した会食だったと報じていた。ただ報告書は、トラブル当日の会食について、社員が女性を誘うなどの「関与は認められなかった」とし、中居氏が「断ることが困難な状況に追い込んで(中居氏が所有する)マンションでの食事に同意させたとみることができる」と認定。社員については、2日前に同じ場所でバーベキューを開いたことなどが、女性がトラブル当日の中居氏との会食を「業務の延長」と認識したことに「影響を与えた」と認めた。
フジの対応「経営判断の体をなしていない」
またトラブル把握後、フジ側は女性のケアとプライバシー保護を優先し、数人のみが知る状況で対応を続けたとしている。その際、社内のコンプライアンス部門などに情報を共有しておらず、週刊誌報道が出るまで中居氏への正式な調査に着手していなかった。この間、中居氏のレギュラー番組の放送を継続し、特番などへの起用も行った。
こうした対応について報告書は、「適切な対応をとらず、漫然と中居氏の番組出演を継続させた」と批判。一連の対応は「経営判断の体をなしていない」とし、当時の港浩一社長ら3人の幹部は、「性暴力への理解を欠き、被害者救済の視点が乏しかった」と指摘した。
第三者委は、1月23日に、日本弁護士連合会のガイドラインに基づいて設置され、3月末をめどに問題についての調査・検証や再発防止の提言をまとめるとしていた。弁護士で公認不正検査士の竹内朗弁護士が委員長を務め、委員には五味祐子弁護士と寺田昌弘弁護士が就任したが、3月3日付で「一身上の都合」として寺田弁護士が辞任。翌4日付で山口利昭弁護士が就任している。
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