理不尽なカスハラ被害を防げ 各地で条例施行、氏名公表する自治体も
客から理不尽な要求や暴言などを受けるカスタマーハラスメント(カスハラ)の防止をめざす条例が各地で成立しており、4月1日には全国で初めて、東京都や北海道、群馬県で施行される。働く人の心身に深刻な影響を及ぼすカスハラが社会問題化していることが背景にあるが、実効性をどう確保するかが課題となっている。
カスハラは定義や企業の対応を定める法律がなく、労働組合などから行政に対し、対策の強化を望む声が強まっていた。国も従業員の保護を企業に義務づけるための改正法案を国会に提出している。
昨年10月に全国で初めて成立した都の条例では、カスハラを「顧客等から就業者に対し、その業務に関して行われる著しい迷惑行為であって、就業環境を害するもの」と定義。顧客にカスハラをしないよう求める一方、事業者も防止措置を講じることを努力義務として盛り込んだ。
同様の条例づくりは全国の自治体で進んでおり、北海道では議員提案で条例案が提出され、昨年11月に成立。群馬県では今年3月に入って成立した。愛知県は6月議会への条例案提出をめざしており、県の担当者は「労働者と顧客が互いの立場に立ち、社会全体でカスハラ防止に取り組めるようにしたい」と話す。ほかにも埼玉県、栃木県、三重県などで条例化の検討が進められている。
ただし、4月1日施行の東京都や北海道、群馬県の条例は、カスハラをした顧客に対する罰則は盛り込まれなかった。カスハラは行為が幅広く、定義をあてはめることが難しいことなどが理由だが、具体的にカスハラをどう防ぐかが課題となる。
警告受けても改善なければ「氏名を公表」
そこで都は、業界や企業が具…
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- 【視点】
カスタマーハラスメントは労働者の精神的・身体的健康に深刻な影響を及ぼし、企業の運営にも悪影響を与える問題です。これまで顧客側の理不尽な言動に対し、現場が一方的に耐える構造になっていたことは大きな課題でした。今回の条例の施行によって、実際にど
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