【そもそも解説】シリア内戦が最大の転機 いつ、なぜ始まった?
中東情勢が不安定化するなか、膠着(こうちゃく)状態が続いていたシリア内戦が最大の転機を迎えました。アサド政権が軍事的な優位を固めていましたが、反体制派が電撃的な攻勢に出て、一気に首都ダマスカスに達し、「アサド政権からの解放」を宣言しました。2011年の混乱から複雑化した内戦の経緯と現状を整理します。
Q シリアって、どんな国?
A 地中海の東側の沿岸に面した「文明の十字路」と呼ばれる地域にあり、広さは日本の半分程度。歴史的、地理的に中東の中心に位置し、トルコ、イラク、ヨルダン、レバノン、イスラエルに囲まれている。
内戦前の人口は約2200万人で、多様な民族、宗教・宗派が入り組んだ「モザイク国家」だ。民族的にはアラブ人が多数を占め、少数派のクルド人やアルメニア人などもいる。イスラム教徒が9割を占めるが、多数派のスンニ派や少数派のアラウィ派などに分かれる。キリスト教徒も人口の1割を占める。
Q なぜ内戦になった?
A きっかけは、2010年…
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