所要時間短縮、整備費は1兆~3兆8千億円 新幹線3ルート調査

奥正光
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 【宮崎】東九州新幹線など新たな新幹線整備のあり方について、県は27日、九州新幹線へ接続を含む三つのルートの所要時間と整備費といった調査結果の概要を明らかにした。整備費は約1兆円から約3兆8千億円と大きな差があり、費用対効果は「各ルートとも便益が費用を上回る算定結果」と説明した。

 県議会一般質問で河野俊嗣知事と重黒木清・総合政策部長が答弁した。

 県は、①東九州新幹線で想定される小倉駅北九州市)~鹿児島中央駅(鹿児島市)の日豊線ルート②日豊線ルートのうち鹿児島中央駅~宮崎市を先行整備する「鹿児島中央先行ルート」③九州新幹線新八代駅(熊本県八代市)~宮崎市の「新八代ルート」を調べた。

 県によると、宮崎市~博多駅の所要時間(整備費)は、①1時間38分(約3兆8100億円)、②2時間12分(約1兆600億円)、③1時間24分(約1兆5千億円)で、費用対効果は①1.2②1.0③1.2になると説明した。

 現在、宮崎市~博多駅は高速バスと九州新幹線(新八代経由)で3時間10~50分台。県は調査結果の詳細を県議会常任委員会に報告し、来年1月にはシンポジウムも予定している。

 河野知事は「東九州新幹線の実現をめざす基本方針は変わらない」としつつ、新八代ルートについて「九州の各都市をきめ細かに結ぶ新幹線ネットワークの形成につながるもので、九州全体に大きなメリットをもたらす」と述べた。

 東九州新幹線をめぐっては、大分県が昨年11月、大分市~博多駅について、小倉経由の日豊線沿いと新鳥栖経由の久大線沿いの2ルートの所要時間や費用対効果などを比較した調査結果を公表している。

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