「雪がなくなったら負け」 メダリストらが気候変動対策の強化訴える

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杉浦奈実

 雪がなくなったら、全員負け――。アウトドア用品メーカーやスキー場、アスリートなどが、より積極的な気候変動対策を政府に求める提言書を出した。提言書は国会議員に渡したほか、メッセージ広告などを通じて年々雪が減っていく現状を訴え、政治や社会に働きかけるとしている。

 新しいエネルギー基本計画が今年度中にもまとまるのを前に、気候変動対策に取り組む一般社団法人「Protect Our Winters Japan」(POW)が呼びかけ、127の企業や団体などから賛同を得た。産業革命前からの気温上昇を1.5度までに抑える国際目標に沿った施策を政府に求めている。

 背景には、暖冬による雪不足がある。8日に東京都内であったメディア向け説明会では、アウトドア用品メーカーやスキー場の代表者らが「雪の降る期間が短くなっており、春は従来より1カ月半も早く(スキー場が)閉まるようになった。危機的な状況」「10年前まではクーラーがない宿が多かったが、今はないと客を迎えられない」などと話した。

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この記事を書いた人
杉浦奈実
くらし科学医療部|環境省担当
専門・関心分野
生物多様性、環境、科学