「世界的な歴史偉業」と認定 江戸時代に平賀源内が作ったエレキテル
香川県さぬき市出身の江戸時代の発明家、平賀源内(1728~79)が作った静電気発生装置「エレキテル」が、電気・電子・情報分野の世界的な学術研究・専門家団体、IEEE(アイ・トリプル・イー)から歴史的偉業「IEEEマイルストーン」に認定された。
源内が作ったと伝えられ、国内に現存する「エレキテル」2台のうちの1台を所蔵し、平賀源内記念館(さぬき市志度)で展示している公益財団法人、平賀源内先生顕彰会が1日、発表した。
「エレキテル」は摩擦により高電圧の静電気を発生させる装置で、オランダから輸入されたものを源内が6年かけて1776年に修復した。オランダより湿度の高い日本で作動するように改良を加え、十数台を自作したと伝えられる。江戸の大名屋敷などで実演を繰り返し、見せ物や医療機器として人気を集めた。
「エレキテル」の現物のもう一台は、郵政博物館(東京)が所蔵している。国の重要文化財に指定されているが、常時は展示されていない。
IEEEは米国に本部を置き、40万人以上の会員を擁する。電気・電子・情報技術などの分野で歴史的な業績を顕彰している。国内ではQRコード、富士山レーダー、新幹線、プリウスなど40件以上が認定されている。「エレキテル」は世界で3番目に古い認定という。
顕彰会の尾崎勝会長は「世界的な専門家集団に評価されたことで、改めて源内先生の歴史的偉業を認識した。来年はNHKの大河ドラマで源内が主要な登場人物として取り上げられると聞いている。郷土の偉人の歴史を次の世代に伝えるきっかけにしたい」と話している。
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