三陸鉄道、過去最大の赤字見通し 24年度決算 燃料や資材高騰
三陸鉄道(岩手県宮古市)は17日発表した2024年度決算で、経常損失が7億1557万円となり、過去最大の赤字になる見通しを示した。当期計画より赤字幅が4441万円膨らんだ。燃料費や資材の高騰、定期利用者の低迷などが響いた。
経常損失はこれまで最大だった21年度の6億9015万円の赤字を上回る見通し。当期損益は県と沿線市町村からの補助金を加えても黒字にならず、4925万円の赤字の見込みという。
4~8月の乗車人員は前年同期比4・4%減の26万9165人。沿線の少子化で定期利用の減少が止まらず、6・3%減の14万6504人になった。定期外も夏の観光シーズンと台風が重なり、2%減の12万2661人にとどまった。
4~8月の運賃収入は1・4%増の1億6524万円。海外を中心に個人観光客の運賃収入が52・9%増えて2438万円となった。
台風5号の影響で線路の路肩が崩壊し、運休が続く宮古―新田老駅間は、今も代行バスの運行が続いている。工事には着手したものの、重機搬入のため仮道路をつくる必要があり、数カ月の工期を見込んでいる。さらに工事の影響で線路脇の田代川が濁る恐れがあり、サケの遡上(そじょう)期間は1カ月ほど工事を休止する可能性があるという。
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