JR山田線の全線、三陸鉄道の一部 見えぬ復旧 豪雨や台風5号で

佐藤善一
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 27日夕から28日朝にかけての豪雨の影響で、JR山田線が全線運休になっている。山岸(盛岡市)―区界(宮古市)駅間の複数箇所で線路下の土砂が流出し、倒木や草、泥などが線路上に堆積(たいせき)した。復旧の見通しは立っていない。

 JR東日本盛岡支社によると、線路下の土砂が複数箇所で流出したり、泥や倒木、草などが線路上に積もっていたりしている。JRは現在も被害状況の確認作業を進めているという。

 JRは盛岡―宮古駅間について、106急行バスへの振り替え輸送の利用を呼びかけている。同支社は「台風が近づいていることもあり、復旧工事はこれから。現在、被害状況を調査している。復旧のめどは立っていない」と説明している。

 8月中旬に岩手県内に上陸した台風5号の影響で、三陸鉄道(本社・宮古市)は、今も宮古―田老駅間で運休が続く。線路脇の路肩が大きく崩壊し、復旧の見通しは立っていない。三鉄は宮古―田老駅間でバスの代行運転を実施している。

 三鉄によると、田代川の氾濫(はんらん)の影響で、宮古市の佐羽根(さばね)―田老駅間の路肩が約25メートルにわたって崩落した。路肩は線路から川まで幅が数メートルあったが、大きく削り取られた。

 崩落現場に近づくための道路がなく、工事に先立ち、重機を搬入するための仮設道路をつくる必要があるという。三鉄は「路肩崩落を防ぐ新たな対策も必要で、復旧までかなり時間がかかる。見通しは立っていない」という。

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