雪深い地、暮らしに欠かせなかった鉄道 復活を音楽で応援
坂田達郎
■米坂線とわたし
JR米坂線の早期復旧を願う高校生が署名活動を始めた。それを知り、音楽で応援したくなった。「世界へつなげ米坂線」。山形県内の音楽ユニット「風とたんぽぽ」の武義和さん(70)=小国町=が思いを込めて作曲した。
山形県米沢市と新潟県坂町を結ぶJR米坂線は、2022年の豪雨で被災し、全区間の7割超で運休が続いています。沿線に住む人たちが米坂線に寄せる思いを紹介します。
東京の中学3年生だった秋、初めて山形県に来ました。進学先として考えていた小国町の基督教独立学園高校を見学するためです。
東京・上野から特急に乗り、米沢へ。米坂線で待っていたのは蒸気機関車でした。車窓から稲刈りが終わった田んぼや山々が広がる。新しい世界に来たなと感じました。
入学し、寮生活です。毎年3月、新年度の前に最寄りの伊佐領駅に列車で届く教科書を取りに行くんですね。雪深く、車は学校まで来られないからです。
教科書や生活用品、列車が運んだ
駅まで片道約2時間歩き、生…
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