くま川鉄道 施設管理の新組織設立

今村建二

 2020年の熊本豪雨で被災し、一部区間で不通が続く第三セクター・くま川鉄道(本社・熊本県人吉市)の線路などを維持・管理する新しい組織が25日、設立された。

 新組織は一般社団法人くま川鉄道管理機構。代表理事に長谷和人・湯前町長が、ほかの沿線9市町村長が理事に就いた。

 球磨川第四橋梁(きょうりょう)など主要な施設が被災したくま川鉄道は、約50億円とされる復旧費の97・5%を国が負担する仕組みを活用する。このため、運行は鉄道会社が担い、施設を自治体が保有する「上下分離式」の導入を国から求められていた。

 長谷代表理事は「上下分離だが、心は上下一体で地域の足を守っていきたい」とあいさつ。各自治体の負担割合など懸案の協議への協力を求めた。

 くま川鉄道の株主総会も開かれ、2023年度決算が承認された。営業損失は1億5700万円で、34年連続の赤字。(今村建二)…

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
今村建二
水俣支局長|水俣病・環境担当
専門・関心分野
地方政治、環境