名鉄の通勤型電車、貫通扉を真ん中へ スムーズな避難誘導のため変更

辻健治

 名古屋鉄道は安全対策の一環として、通勤型車両「9500系」と「9100系」の前面デザインを変更し、計16両新造することを決めた。連結した別の車両と行き来しやすくするなどの狙いがあり、2024年度の設備投資計画に盛り込んだ。

 乗客の避難誘導を円滑にするため、正面の「貫通扉」の位置を中央に変更する。従来の車両は、運転席の右側に貫通扉が配置されている。鉄道車内で近年起きた異常事態を受け、新造車両の前面デザインを変えることにしたという。

 今回の変更により、車両の連結運転時に常時通り抜けができる構造になる。乗客が非常時に、連結した別の車両へ移動しやすくなるという。

 9500系は4両編成用で、2019年に運用が始まった。名鉄では初めて車内防犯カメラを設置した。9100系は2両編成用で、21年から運用している。新造するのは、9500系が3編成(12両)、9100系は2編成(4両)。新造車両の走行時の消費電力量は、省エネ機器を搭載したことで従来の通勤型車両(6000系、6500系)の5割程度になる…

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