JR東、吾妻線沿線自治体に協議申し入れ 終点付近区間の存廃議論へ

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角津栄一 高木智子
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 JR東日本高崎支社は22日、吾妻線の長野原草津口(長野原町)―大前(嬬恋村)の沿線地域の交通体系に関して協議をするよう、群馬県、長野原町、嬬恋村に対して申し入れたことを明らかにした。この区間(13・3キロ)は赤字収支が続いており、今後、鉄道路線の存廃も含めて議論が始まるとみられる。

 JR高崎支社によると、吾妻線は渋川―大前(55・3キロ)。草津温泉に最寄りの長野原草津口までは東京都内から特急列車が乗り入れるなど本数も多いが、終点の大前着の下り列車は4本だけ。大前発の上りも5本しかない。

 長野原草津口―大前の区間の利用状況を示す平均通過人員は2022年度、1日あたり263人で、会社発足時(1987年度)から約7割減っている。線区収支は4億6300万円の赤字。鉄道路線の営業成績の指標である営業係数を見ると、100円の営業収入を得るために2759円の費用がかかっている。

高崎支社長「なるべく早めに具体的な議論をしたい」

 JR高崎支社は21日に県などへ申し入れをする中で、長野原草津口―大前の区間は利用者数が減少し続け、鉄道の特性である大量輸送のメリットを発揮できていない現状があると指摘。その状況を踏まえて、沿線自治体と交通体系に関して議論する協議への参加を要請したという。

 この日会見した樋口達夫支社…

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