習近平氏の偽動画どう見抜いた? 台湾総統選、市民もLINEで検証

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篠健一郎 サンフランシスコ=五十嵐大介

 AI(人工知能)が生み出した本物そっくりの動画や音声(ディープフェイク)が、選挙で悪用される事例は各地で出始めている。政治的意図をもった偽物の情報が民主主義を脅かしかねない事態に、市民らは手探りの対応を続けている。

 にこやかな表情で、中国の習近平(シーチンピン)国家主席が口を開く。「私は台湾人民に固く約束しよう。選挙後も青か白かに関わらず、あなたがたの総統の背後には永遠に強大な祖国がそびえている」

 台湾総統選まで1カ月に迫った昨年12月、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で拡散された「台湾総統選の方向性を示す」と題した動画の一コマだ。

 「青」と「白」は、ともに野…

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この記事を書いた人
篠健一郎
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データジャーナリズム、プラットフォーマー
五十嵐大介
サンフランシスコ支局長兼編集委員
専門・関心分野
テクノロジー、経済、グローバリゼーション