小田急電鉄が沿線外に飛び出した! 鉄道のない過疎の村を活性化せよ
吉田博紀
紀伊半島の深い山々に抱かれ、面積の92%を森林が占める奈良県下北山村。人口800人ほどで、県内の最寄りの駅までバスで2時間余かかる。鉄道の恩恵はもちろん、受けていない。
そんな過疎の村が活性化に挑むのに手を結んだのは、遠く離れた東京の大手私鉄、小田急電鉄だ。
2泊の合宿、会場は元保育所
村の保育所だった建物に昨年11月、20~60代の23人が集まった。村からは、役場職員や自営業者ら13人。残りは、首都圏の大企業などに勤める中堅社員らだ。彼らには、2泊3日の合宿を通じて検討するテーマが与えられていた。
《下北山村の未来を描き、村の一員であることに誇りを感じるビジョンを言語化する》
一緒に神社や林業の現場、ダムなどを巡り、村の強みや足りないものは何かを話し合った。
首都圏の優良鉄道会社である小田急がなぜ、遠く離れた関西の過疎の村でビジネスをしようとしているのでしょう。3回にわたってリポートします。
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