富士山登山鉄道構想に反対「6割超」 推進の知事と市長で意見が対立

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池田拓哉
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 山梨県が実現を目指す富士山登山鉄道構想の賛否を問うアンケートの結果をめぐり、旗振り役の長崎幸太郎知事と反対を貫く堀内茂・富士吉田市長が対立している。反対の声が多数だったとして堀内市長が中止を迫る構えを見せるのに対し、長崎知事は「公正公平な調査とは言えない」と反論する。

 「反対論が高まっている」。堀内市長は1月11日の記者会見で、市が実施したアンケート結果を公表し、強調した。

 市は昨年10月17日~1月10日、全国を対象に構想への賛否を問うウェブアンケートを実施。1万4182人が回答し、構想への「反対」は44・4%、「どちらかといえば反対」が18・6%で、否定的な意見が6割を超えた。一方、「賛成」は18・2%、「どちらかといえば賛成」は18・8%。賛意は4割弱にとどまった。

 堀内市長はこれまで、富士山の斜面の崩れやすさや落石の増加を理由に「鉄道を通すことは大変危険」と構想に反対してきた。アンケートの結果を受けて、計画中止を求める要望書の提出を検討する考えを示した。

知事「数字に意味がない」

 これに対し、長崎知事は反論。2月1日の記者会見で「反対多数の結果を導き出そうという意図が明白」と、市の調査方法に疑問を呈した。

 長崎知事は、市が構想への反…

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