2時間に1人子どもが死ぬスーダン「なぜ無関心か」 JICA前所長
聞き手・今泉奏
アフリカ北東部スーダンで昨年4月に勃発した国軍と準軍事組織「即応支援部隊」(RSF)の戦闘は、1千万人以上の避難民を出しながら、いまも続いている。なぜ長期化しているのか。遠い日本から、この事態をどう見たらよいのか。国際協力機構(JICA)スーダン事務所の坂根宏治前所長に聞いた。
――スーダンでの戦闘は終結の兆しがみえません。
戦闘により多くの人が家を追われ、人口の半数近い約2400万人に人道支援が必要な状況になっています。JICAの現地スタッフや関係者も、かなり多くの人たちが避難生活を強いられています。
オランダの研究機関による報告では、今年6月までに700万人が壊滅的な飢餓状態になり、50万人が死亡する恐れがあるとされています。支援が届きにくく、飢餓や感染症の流行が深刻です。避難民のキャンプでは、2時間に1人のペースで子どもが死んでいるという報告もあります。
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――国軍とRSFの対立の背景には何があるのでしょうか。
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