ローマ字表記の告示、70年ぶり改定見通し 実態に即しヘボン式軸に
平賀拓史
ローマ字のつづり方について、原則として「訓令式」を用いるよう示した内閣告示が約70年ぶりに改定される見通しになった。英語のつづりに近い「ヘボン式」が浸透している実態に合わせる。文化審議会国語分科会の国語課題小委員会は15日、「しかるべき手当てを行うべきである」とする報告案をとりまとめた。
子音と母音を規則的に配置する訓令式(「ち」はti)は、1937年の内閣訓令で定められたつづり方。一方、ヘボン式(「ち」はchi)は幕末に来日した米国人宣教師が考案したもので、戦後に連合国軍総司令部(GHQ)が駅名表示に採用したことなどにより広まった。
54年に出され現在でも効力を持つ内閣告示は、「一般に国語を書き表す場合」は訓令式のつづり方を用いると定める。国際関係や従来の慣例が「にわかに改めがたい事情にある場合に限り」、ヘボン式を使っても差し支えないとする。
文化庁国語課によると、内閣…
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