初診料20年ぶりに引き上げへ 入院基本料も 医療従事者の賃上げで

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吉備彩日
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 病院や診療所で受診した際に支払う初・再診料や入院基本料が6月から引き上げられることになった。厚生労働省が14日、医療サービスの公定価格「診療報酬」の新年度からの見直し案を中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)に示した。

 すべての患者に共通する初診料の引き上げは、消費増税への対応以外では2004年の改定以来、20年ぶり。今の2880円から2910円に、30円上がる。さらに看護師や薬剤師理学療法士ら幅広い職種の医療従事者の賃上げのために60円を上乗せする「ベースアップ評価料」を新設。それでも十分な賃上げができない場合は診療所で80~640円、病院で10~1650円を上乗せ可能とする。

 再診料は今の730円から750円に20円引き上げ。入院基本料は1日あたり50~1040円上がる。

 報酬改定は2年ごとで、今回の最大の柱は医療従事者の賃上げのための報酬引き上げ。こうした対応により医師や看護師だけでなく、看護補助者や管理栄養士らを含む対象職員について、定期昇給分を除いて、賃金体系を底上げするベースアップ(ベア)で24年度は2・5%、25年度は2・0%をめざす。厚労省は、医療機関に賃上げに関する計画や実績の報告を求めるなどして、引き上げた報酬が確実に賃上げに回るようにする。

マイナ保険証の利用促進で報酬加算も

 このほか、マイナンバーカー…

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