「不信深める」政治学者が裏金調査を批判 「真剣味が感じられない」
派閥の政治資金をめぐる問題を受け、自民党は13日、全国会議員を対象にしたアンケート結果を公表した。「政治とカネ」をめぐって国民の不信感が強まる中、自民党の取り組みをどう見たら良いのか。神奈川大学の大川千寿教授(政治学)に話を聞いた。
派閥の政治資金をめぐる自民党のアンケートからは真剣味が感じられない。国民の政治不信をより深めるのではないか。
世論や野党の厳しい批判を受けて実施したが、質問項目は2問だけで、裏金問題に深入りしたくない党の姿勢を象徴している。問題の深刻さを自覚しているのか疑問視せざるを得ない。結果を見ても使途は分からないままで、実態解明にはほど遠い内容だ。
本来、政治家本人が裏金を作らなければならない事情や使い道を明らかにする必要があった。にもかかわらず、身内による内部調査とし、本質的な問題に切り込む姿勢は乏しい。「調査をした」ポーズと受け取られても仕方がない。
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- 【視点】
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