避難所で偏る負担、届かないニーズ 「意思決定の場に女性の視点を」

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聞き手・石田貴子
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 能登半島地震では今も多くの方が避難生活を余儀なくされています。SNSを通じて読者と記者がつながる#ニュース4U取材班が、過去の被災経験者にエピソードを募ったところ、岩手県の女性(36)から「避難所では妊娠していることを言えなかった」という投稿が寄せられました。

 東日本大震災の津波で自宅を流された女性は約2カ月間避難所で生活。妊娠がわかったばかりの頃で、被災翌日に出血をしたものの着替えもなく、数日そのまま過ごすしかなかったそうです。

 どうしたら女性が声をあげやすい環境をつくることができるのか。東日本大震災、熊本地震西日本豪雨の被災地で活動してきた被災地NGO恊働センター(神戸市)の増島智子さん(53)に聞きました。

「炊き出しは女性 リーダーは男性」

 地震発生1週間後から石川県七尾市や珠洲市の避難所で避難所の環境整備・サポート、物資の配送・配布、家屋の片付けなどの支援活動をしています。

 現地での炊き出しの多くは女性がメイン、避難所のリーダーは男性がメインになっています。

 本当は、炊き出しは女性の仕事と決めつけず、できる人ができることをやったほうがいい。炊き出しは1日3回、毎食のことで、同じメンバーに負担が偏ります。

 ある避難所で仮設トイレ設置…

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この記事を書いた人
石田貴子
阪神支局
専門・関心分野
子育て、教育、働き方、平和
能登半島地震

能登半島地震

2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。地震をめぐる最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る]