福島第一原発内で汚染水5.5トン漏れる 東電「海への流出なし」

福地慶太郎
[PR]

 東京電力は7日、福島第一原発汚染水の浄化装置から汚染水が漏れたと発表した。いずれも推計で漏れた量は5・5トン、ガンマ線を出す放射性物質の総量が220億ベクレルという。

 漏れた水は建屋の外に出て、土壌に染み込んだ可能性があり、今後、土壌を回収するという。

 現場に最も近い排水路の放射性物質の濃度に有意な変動はなく、海への流出など外部への影響は確認されていないという。

 東電によると、7日午前9時前、汚染水の浄化装置で発生する水素を逃がすための建屋外壁の穴から、水が漏れているのを作業員が発見。装置は当時、停止中で、点検の準備のために配管に淡水を流して汚れをとる作業をしていた。

 だが、本来、閉じるべき弁が開いていたため、配管に残っていた汚染水と淡水が混じった水が、水素を逃がす穴から出たという。

 この浄化装置は、汚染水に含まれる放射性セシウムストロンチウムを取り除くもの。福島第一原発では、汚染水をこの浄化装置などにまず通した後、多核種除去設備(ALPS=アルプス)で大半の放射性物質を除去してタンクで保管している。福地慶太郎

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【本日23:59まで!】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら