「戦後」ガザ統治、不安視される自治政府 国際社会に求められる覚悟

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聞き手・森岡みづほ

 イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区でのイスラム組織ハマス掃討作戦が続く一方で、「戦後」のガザを誰が統治するのかという問題にも関心が高まりつつあります。考えられる可能性について、パレスチナ・イスラエル情勢に詳しい東京大学中東地域研究センターの鈴木啓之・特任准教授(中東政治)に聞きました。

 ――戦後のガザ統治は誰が担うでしょうか。

 パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区を統治するパレスチナ自治政府が主軸になり、国際社会の支援を受けながらガザも統治していくことは十分起こりえます。ただ、今の自治政府がそれを担えるかというと、かなり疑問が残ります。

低下する自治政府の行政機能、背景にイスラエルの干渉も

 ――パレスチナ自治区はこれまで誰が統治してきたのでしょうか。

 パレスチナ自治区は西岸地区…

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この記事を書いた人
森岡みづほ
ヨーロッパ総局|北欧・NATO・ICC・ICJ・国連担当
専門・関心分野
人の暮らし、歴史、防衛
イスラエル・パレスチナ問題

イスラエル・パレスチナ問題

イスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに大規模攻撃を行いました。イスラエルは報復としてハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区に攻撃を始めました。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]