空港への足も高校通学の足も 止まらぬバス路線の縮小、九州各地でも

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小川崇 池田良
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 運転手不足による路線バスの減便が九州・山口でも相次いでいる。慢性的な担い手不足に加え、この春は「働き方改革」も本格始動する。持続可能な運行はできるのか。事業者も自治体も模索を始めている。(小川崇、池田良)

2カ月先まで「持たない」 窮余の訴え

 「運休させてください」

 8月初旬、長崎県島原鉄道島原市)の自動車部長(59)は、社内の一室で、社長に窮状を訴えた。1日8往復していた長崎空港大村市)―本諫早駅前(諫早市)の空港線を一時的になくすためだ。

 4月の時点で運転手は5人不足し、断続的に社員が離職した。次のダイヤ改定は10月だったが「そこまで持たない」。空港線を減らせば、運転手2人分が確保できる計算だった。

人手不足や来春の働き方改革で、路線バスの減便が九州でも起きています。地域の足を維持するため、事業者や自治体も工夫をこらしているようです。

 社長から「もう仕方ない」と…

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    マライ・メントライン
    (よろず物書き業・翻訳家)
    2023年12月28日7時50分 投稿
    【視点】

    「バスの運転手」というのはあくまで一例、氷山の一角であり、総合的に見ると公共インフラの運行・メンテナンスのマンパワーが絶対的に先細りになっていてとてもマズい、という話が、SNSを中心とするネット世論で盛んに取り沙汰されている。 そして、それ

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    浅倉拓也
    (朝日新聞記者=移民問題)
    2023年12月28日7時50分 投稿
    【視点】

    タクシーやバスの運転に必要な2種免許を外国語で受験できるよう規制緩和するという報道がありました。全国のドライバー不足を解消するほどの影響はないかもしれませんが、一歩前進だと思います。ただ、人手不足の問題は何年も前から言われているのに、いまな

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