日本とフィリピン、準同盟級めざして首脳会談 中国の海洋進出に対抗

有料記事岸田政権

マニラ=目黒隆行
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 岸田文雄首相は3日、フィリピンを訪問し、同国のマルコス大統領と会談した。両首脳は自衛隊とフィリピン軍が共同訓練をする際の入国手続きなどを簡略化する「円滑化協定」の締結に向け、正式交渉入りで合意した。海洋進出を強める中国を牽制(けんせい)するため、両国関係を「準同盟」級へと格上げを図る。

 両国間で円滑化協定を結ぶことで、共同訓練などで自衛隊とフィリピン軍が相手国に入国するためのビザ取得や、武器弾薬を持ち込む手続きなどが簡略化される。フィリピンとの協定締結は、日本が「準同盟国」と位置づける豪州、英国に続いて3カ国目となる。

 日本が「同志国」の軍隊に防衛装備品などを無償で提供するため今年度に創設した「政府安全保障能力強化支援(OSA)」でも、両首脳はフィリピンに6億円分を初適用することで合意。フィリピンの海洋安全保障能力を強化するため、沿岸監視レーダーをフィリピン軍に供与する。

 両首脳は安保分野の二国間対話の促進や、フィリピンの沿岸警備隊への支援などでも一致した。

 両国が安全保障協力を強化す…

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