地上侵攻は「ハマスが仕掛けたわな」 イスラエルは情報戦で敗北も
パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃で、中東を中心に緊張が高まっています。イスラエル軍によるガザ地区への地上侵攻をめぐり、さらなる犠牲者が増えるとの懸念が出ています。そんな中、イスラエルとハマスはどのような思惑を持っているのか。そして、世界への影響は――。地中海戦略財団(フランス)で学術ディレクターを務め、中東政治を専門にするピエール・ラズーさんに聞きました。
――イスラエル軍は当初の想定よりも地上侵攻の開始に時間をかけているように見えます。何が原因だと考えますか。
地上侵攻の開始は時間の問題であり、イスラエル軍が断念することは決してないと思います。そもそもガザ地区への地上侵攻は複雑な作戦になるため、予備役の兵士の動員と訓練、高度な軍事情報の取得が必要で、いずれも時間がかかる作業です。
バイデン米大統領やショルツ独首相らのイスラエル訪問もありました。その訪問中に地上侵攻を始めれば、それぞれの指導者を難しい立場に追い込むことになります。地上侵攻の開始は、外国のリーダーの一連の訪問が終わり次第、天候の良い日が続くタイミングを見計らって夜間に実行されるのではないでしょうか。
――イスラエル軍はハマスへの攻撃と人質の奪還どちらを優先するのでしょうか。
その両方を同時に成し遂げようとするでしょう。米国は人質の解放を優先して、できることをすべてやるようにイスラエルに求めるかもしれません。ただ、イスラエルは米国の賛同がなくても、ハマス攻撃のために地上侵攻に踏み切ると思います。イスラエルを止めることができないのは、米国も認識しているはずです。
ハマスは侵攻を望んでいる?
――ハマスは大規模攻撃の時点で、イスラエルの地上侵攻による報復を予想しなかったのでしょうか。
ハマスはむしろ、イスラエル…
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イスラエル・パレスチナ問題
イスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに大規模攻撃を行いました。イスラエルは報復としてハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区に攻撃を始めました。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]