フリースクール発言、東近江市教委は「配慮に欠けた」 保護者に配信

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林利香

 フリースクールについて「国家の根幹を崩しかねない」「不登校の大半は親の責任」などとした滋賀県東近江市の小椋正清市長の発言。同市教育委員会は20日、市立小中学校に通う保護者あてに、藤田善久市教育長名で「市長発言は配慮に欠けた発言」とする内容の文書を配信した。

 文書は、フリースクールについて、学校に行きづらい児童生徒の居場所の一翼を担っていると認識している▽市長の「不登校は大半が親の責任」発言は、学校に行きづらく苦しんでいる児童生徒や保護者に対して配慮に欠けた発言だと捉えている▽不登校の要因は様々で、責任の所在を問うものではない。学校と保護者、関係機関が連携して、子どもの居場所や学びの場を確保することに努めていく、としている。

 市教委学校教育課によると、市内の全小中学校の保護者や教職員が登録するスマートフォンなどで利用できる連絡網アプリで、一斉送信したという。

 市秘書課によると、市長発言…

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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2023年10月24日7時46分 投稿
    【視点】

    ■足りないのは「配慮」ではなく「人権意識」「知識」「理解」「想像力」だ  いい加減にしなさいよ。いまに痛い目にあうわよ。教育委員会が出した声明であり、市長によるものではないが、この教育委員会こそ配慮に欠けている。そして、足りないのは「人権

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    おおたとしまさ
    (教育ジャーナリスト)
    2023年10月28日20時28分 投稿
    【解説】

    市の教育委員会が市長の発言を諫めるような声明を発表したことは、教育委員会の独立性を示し、教育のことを何もわかっていない市長が自分の思い込みで教育行政を操れるわけではないという安心感を少しでも市民に与えるという意味で、重要です。 2015年

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