マイナ保険証のトラブル 茨城県内で少なくとも48件

張守男
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 茨城県内の医師と歯科医師約2100人で構成する県保険医協会は11日、マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」について、医療機関を対象に行った調査結果を発表した。窓口で負担する金額が間違っているミスが、少なくとも48件見つかったという。

 協会は8月21日~31日、県内の医療機関1475施設に調査用紙をファクスで送信。13・5%にあたる199医療機関から回答を得た。

 医療機関にある機器に表示された「負担割合」と、患者の健康保険証に書かれた負担割合に相違があったか問うた質問では、199医療機関のうち16・1%にあたる32医療機関が「相違があった」と回答。件数は少なくとも48件に及ぶ。いずれも70歳以上の患者について起こったミスだという。

 協会によると、70歳以上では収入などに応じて負担割合に違いが生じる。ミスの原因は、行政職員による入力の誤りや、システムの不備が考えられるものの、判然としないという。

 また、マイナ保険証の患者への対応により、受け付け業務が増加したか減少したか聞いた問いには、174医療機関(87・4%)が「増加した」と回答。具体的には「カードリーダーなどの機器の操作補助」(85・1%)が最も多く、「患者への説明」(78・7%)と続いた。

 来年の秋をめどに健康保険証の廃止が計画されているが、協会はトラブルが続く間は延期を求めている。今後、厚生労働省にトラブル改善などについて要望するという。(張守男)

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