胸を平らに見せたい中高生へ 高3が下着を開発 大手メーカーも協力

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島崎周
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 女性としての体に違和感をもつ中高生のための下着を、高校3年生が開発した。胸を平らに見せて目立たなくさせることをめざし、大手下着メーカーの協力もとりつけて完成させた。「独創的」と自由研究コンテストでは2冠に輝いた。

 開発したのは、東京大教育学部付属中等教育学校の上田のぞみさん(18)。中高一貫の6年生(高3)だ。授業で、トランスジェンダーの人の講演を聞いたことがきっかけの一つ。女性として生まれて男性として生きていることや、学生生活や就職活動といった多くの人が通る道で苦しんだことを聞き、性的マイノリティーについて関心を持った。

 同校には5、6年時に2年間かけて取り組む「卒業研究」がある。調べると、ブラジャーといった女性用下着をつけたくない人や、膨らむ胸に違和感をもち、つぶそうとしている人がいることがわかり、研究テーマに選択。ものづくりや絵を描くことが好きなこともあり、独自の下着づくりを通じてリポートをまとめることにした。

「改良する度にしっかり胸が平らに」

 性的マイノリティーの人たち…

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    氏岡真弓
    (朝日新聞編集委員=教育、子ども)
    2023年10月7日12時0分 投稿
    【視点】

    【身のまわりから変える取り組み】  上田さんの着想がすてきです。トランスジェンダーの人の講演を聴き、その人の悩みを自分事として考え、身のまわりから変えようとしている。性的マイノリティーの人たちの交流イベントにも足を運び、中高生2人からインタ

    …続きを読む