「真実にできる限り迫る」 足尾銅山で亡くなった朝鮮人の追悼式開催
戦時下、足尾銅山で亡くなった朝鮮人労働者らを慰霊する追悼式が1日、栃木県日光市足尾町であった。「日朝友好県民の会」など約60人が参列し、100年前の関東大震災での朝鮮人虐殺とともに負の歴史を忘れまいと手を合わせた。
追悼式は、小滝坑跡近くの山林に立つ「足尾朝鮮人強制連行犠牲者慰霊碑」で営まれた。前日に宇都宮市であった強制動員真相究明全国研究集会の参加者も、近くの中国人殉難烈士慰霊塔を訪れた後、参列した。
旧厚生省の報告書を分析した民間研究によると、足尾銅山では1940~45年、朝鮮人2416人が徴用され31人が命を落とした。木柱の慰霊碑は戦後50年に合わせて建てられ、朽ちるたびに新しくしてきた。恒久的な石の慰霊碑に替える計画があるが、立地の問題から実現していないという。
全国研究集会を主催した強制動員真相究明ネットワーク(事務局・神戸市)の飛田雄一・共同代表は「歴史の真実にできる限り迫り、覆い隠そうとする動きに精いっぱい抵抗したい」と話した。
朝鮮総連県本部の李在哲(リジェチョル)委員長は、関東大震災後に県内でも小山などで朝鮮人8人が虐殺されたとする研究を紹介。「日本政府は一貫して虐殺の責任を認めていないが、過去の過ちを認め反省することで未来は開ける」とあいさつした…
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