「同性カップル、いない者にしないで」控訴審で当事者吐露 札幌高裁

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石垣明真
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 「これ以上、私たち同性カップルをこの社会にいない者にしないでください」

 この思いを同性パートナーと共に法廷で吐露したのは、札幌市の中谷衣里さん(31)だ。

 同性どうしが結婚できないのは憲法に違反するとして、北海道内の同性カップル3組が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審が、10月31日に札幌高裁で結審し、原告の男女4人が意見陳述した。

 中谷さんは、提訴直後の2019年5月、両親に訴訟に原告として臨んでいることを伝えた。「両親はたくさん葛藤しただろうが、私たちをないものにしないで、という願いを尊重してくれた」と振り返る。

 2人が親族と集まる機会を設けようと動いたり、9月には「遅れてごめんね」と、パートナーシップ宣誓制度に登録したお祝いをくれたりしたという。中谷さんの母はこの日、傍聴に訪れていた。

 「両親は、『私のセクシュア…

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