4州「併合」から1年 プーチン氏、偉業強調も侵攻終結の道示せず

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 ロシアのプーチン大統領が、ウクライナの東部ドネツク州など4州の併合を一方的に宣言してから9月30日で1年を迎えた。政権はこの日を「再統合の日」として祝い、ロシア各地ではコンサートなど祝賀行事が開かれた。政権は来年の大統領選も見据えて「歴史的な再統合」を侵攻の成果として訴える姿勢だが、4州全域の占領にはほど遠く、侵攻終結の道筋は示せない。

 「新しい地域が我が大国へ完全に入るための重要な一歩だ」。プーチン氏は28日、9月上旬の統一地方選後で選ばれた知事らとのオンライン会合で、4州での選挙の意義を強調した。

 ドネツク州や東部ルハンスク州、中南部ザポリージャ州、南部ヘルソン州のトップは、地方選後に「議会」で選ばれた。ドネツクの「首長」を名乗るプシリン氏は「いまロシア全土が我々とともにある」と述べ、戦闘や復興への政権などの支援に感謝した。

4州での戦い、「ロシアを守ること」

 プーチン氏はまた、9月30…

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2023年9月30日18時26分 投稿
    【視点】

    ロシア国防省は、プーチン大統領が今年秋に最大13万人を徴兵する法令に署名したと発表した。この徴兵には、ロシアに一方的に編入されたウクライナ4州も対象に含められるとみられている。 ウクライナにおけるロシアの戦争犯罪を記録してきたイェール

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    駒木明義
    (朝日新聞論説委員=ロシア、国際関係)
    2023年9月30日18時45分 投稿
    【解説】

    ロシアは昨年憲法を改正して、ウクライナの4州の名前を自国の領土として書き加えてしまいました。まだ4州全域を占領できていないのに、です。そのうえプーチン氏は、この4州がロシアに帰属することは決まっており、議論の対象にはならないと主張しています

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