朝鮮人虐殺「否定の方が難しい」 負の歴史伝える大震災展、世田谷で

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三井新
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 100年前の関東大震災直後に起きた朝鮮人虐殺の状況などを伝える企画展が、東京都世田谷区立平和資料館で開かれている。

 朝鮮人虐殺について、政府は「記録が見当たらない」との立場をとるが、主催する区の担当者は「警視庁などの資料からも事実を否定する方が難しい。過去の悲惨な事実を伝えることで災害時にどう行動すべきかの教訓にしてほしい」と話している。

 関東大震災では、「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」といったデマを信じた人々による虐殺が起きた。

 警視庁の当時の資料や新聞などによると、今の世田谷区の千歳烏山地区では1923年9月2日、住民らによってトラックに乗っていた朝鮮人十数人が殺傷された。現在の三軒茶屋駅周辺でも、品川方面から護送中の朝鮮人が猟銃で頭を撃たれて殺害されたという。

 企画展は1日から開かれている「関東大震災100年から考える 災害と平和」。パネル展示が中心で「関東大震災時の流言蜚語(デマ)と殺傷事件」「世田谷区域内での殺傷事件」「災害時における多様性と平和」などのコーナーを設置。当時の資料をもとに震災当時に何が起きたのかを伝えている。

 会場では、震災直後のデマに…

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