朝鮮人虐殺、資料見つかる 神奈川知事名の報告書か 被害者名も記載

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編集委員・北野隆一

 1923年の関東大震災での朝鮮人虐殺について、神奈川県が事件をまとめたとみられる資料が見つかったと虐殺の歴史を調べる地元団体が4日、明らかにした。県内で起きた朝鮮人への殺傷事件59件の概要のほか、殺害された計145人のうち14人の名前も記載している。

 資料は23年11月21日付で、当時の安河内麻吉・神奈川県知事から内務省警保局長にあてた報告書とみられる。「震災に伴う朝鮮人並びに支那人に関する犯罪及び保護状況その他調査の件」と題されている。

 事件の日時や場所、犯罪事実、被害者の住所や職業などが記されている。横浜港の労働者だった朝鮮人男性42人が9月2日に付近の民衆に殺されたとあるほか、川崎の製鉄会社に勤めていて4日に殺害されたという朝鮮人の名は新聞で報じられた被害者名と一致している。

検挙された日本人の欄も

 当時の司法省の調査で県内で…

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この記事を書いた人
北野隆一
東京社会部
専門・関心分野
北朝鮮拉致問題、人権・差別、ハンセン病、水俣病、皇室、現代史
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    天野千尋
    (映画監督・脚本家)
    2023年9月6日10時44分 投稿
    【視点】

    この資料が見つかったことの意義は大きいと思いますし、そもそも当時の朝鮮人虐殺について記録された資料は公文書含めて多く存在しています。 「ある」もの「見当たらない」と言い続ける政府の姿勢は普通に考えて無理がありますし、何よりも、そうした政府

    …続きを読む
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    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2023年9月5日8時30分 投稿
    【視点】

     関東大震災直後の朝鮮人らの虐殺について、日本政府は「記録が見当たらない」との立場をとっていますが、記事中の田中正敬・専修大教授の指摘にあるように、政府は今回の資料についてしっかり調査するべきだと思います。  「関東大震災発生時に、その後、

    …続きを読む