現在の仕事・担当
平和や憲法、人権・多様性・環境、メディアなどのテーマで現在起きている問題を追い、事態の過去の経緯や社会的背景をも視野に入れて深く掘り下げる記事を書きたいと願い、取材に努めています。近現代の歴史を検証し、現代につながる課題を考える報道もめざしています。
バックグラウンド
1967年岐阜県生まれ、東京大学法学部卒。1990年朝日新聞入社。新潟、宮崎・延岡、北九州、熊本に赴任、東京では警視庁や宮内庁を取材し、社会部デスクを経験。2014~25年に編集委員。2001~02年に米ハーバード大学日米プログラム客員研究員として米国留学中、同時多発テロ事件による米国社会の変貌を目撃。2020年の夕刊連載「ヘイトスピーチを考える」でメディア・アンビシャス賞活字部門大賞、21年のアイリーン・美緒子・スミスさんの水俣病インタビューで同賞活字部門アンビシャス賞を受賞。
仕事で大切にしていること
初任地の新潟で新潟水俣病問題、北九州で在日コリアンや部落問題、ハンセン病の問題に出あい、東京では拉致被害者家族会を1997年の発足直後から取材。それぞれ20年以上取材を続け、少数派(マイノリティー)から見た日本社会、日本人のあり方を考えています。朝日新聞は記者行動基準で「記者は、報道を通じて人種、民族、性別、信条、社会的立場による差別や偏見などの人権侵害をなくすために努力する」と定めており、取材・報道に臨む際の指針としています。
著作
- 『日韓記者・市民セミナーブックレット 4 引き継がれる安倍政治の負の遺産』(社会評論社、2021年)=共著
- 『朝日新聞の慰安婦報道と裁判』(朝日新聞出版、2020年)
- 『私たちは学術会議の任命拒否問題に抗議する』(論創社、2021年)=共著
- 『フェイクと憎悪 歪むメディアと民主主義』(大月書店、2018年)=共著
- 『祈りの旅 天皇皇后、被災地への想い』(朝日新聞出版、2018年)=共著
- 『徹底検証 日本の右傾化』(筑摩書房、2017年)=共著
- 『プレイバック「東大紛争」』(講談社、1990年)
論文・論考
- 「朝鮮人虐殺とメディアの責任──100年前の「誤報の構造」は清算されているか」(日本民主法律家協会「法と民主主義」2023年12月号)
- 「新聞は戦争を止められるのか 昭和戦前期の教訓に学ぶ 保阪正康さんインタビュー」(朝日新聞出版「Journalism」2023年3月号)
- 「金曜ジャーナリズム塾 第4期(第4講)『差別は人と社会を傷つける』ことを伝え続ける」(「週刊金曜日」2023年1月13日号)
- 「受忍論が阻む戦争被害者救済 平和のための『過去の直視』に壁」(朝日新聞出版「Journalism」2022年8月号)
- 「ラムザイヤー論文をめぐる慰安婦問題論争の現在地」(朝日新聞出版 「Journalism」2022年3月号)
- 「名古屋入管死亡事件の犠牲者 顔と名前を伝える遺族らの活動」(朝日新聞出版「Journalism」2021年11月号)
- 「『偶然』のなかの意思―同時代史の現場で」(東京大学朝日講座「知の調和―世界をみつめる 未来を創る 〈偶然〉という回路」第7回講義、2017年11月8日、東京大学本郷キャンパス)
- "The price of isolation: Public health policy in the United States and Japan with special reference to Hansen's disease," (Program on U.S.-Japan Relations, Harvard University, 2002)