「碓氷峠の歴史知って」記念展開催中

角津栄一
[PR]

 横川駅群馬県安中市)と軽井沢駅(長野県軽井沢町)を結んだ碓氷線が、アプト式列車から新型の電気機関車EF63に引き継がれてから今年60年を迎える。碓氷峠鉄道文化むらでは記念展として、当時運行されていた列車の写真約70点や、運行に使われていた資料を展示している。

 碓氷線と呼ばれるのは、上越線のうち碓氷峠を越える横川―軽井沢間(11・2キロ)の区間で、1893(明治26)年に開通した。二つの駅の標高差は553メートルあり、最大66・7パーミル(1キロ走ると標高が66・7メートル変わる傾斜)の急勾配を走行するため、車輪に加えて歯車動輪を利用するアプト式と呼ばれる方式が用いられた。

 だが、鉄道利用者が増えるなか、平均時速16キロのアプト式では対応が難しくなった。輸送力向上をめざして碓氷峠専用の電気機関車EF63が開発され、1963(昭和38)年にアプト式は廃止された。

 展示内容は月ごとに変更され、9月は「EF63特殊装備」。碓氷峠を越える横川―軽井沢間では、EF63が電車に連結して運転制御し、碓氷峠の急勾配を走行していた。会場では、EF63の部品などが展示されている。問い合わせは、碓氷峠鉄道文化むら(027・380・4163)。(角津栄一)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません