「不安定な職」と無差別刺傷 裁判で見えた京王・小田急事件の共通点

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宮脇稜平 田中恭太
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 東京地裁立川支部で31日、懲役23年の判決が言い渡された服部恭太被告(26)に先立ち、同じ年に小田急線車内で3人を刺すなどした対馬悠介被告(38)も、7月14日に東京地裁で懲役19年の判決を受けた。裁判では、二つの無差別刺傷事件の共通点も浮かび上がった。

職定まらず、トラブルで退職

 被告は2人とも職が不安定だった。

 対馬被告は大学中退後、双極性障害の影響もあって職が定まらず、アルバイトや派遣の仕事を転々とした。事件の約半年前に生活保護を受け始めた。働かなくても生活はできたが、惨めさを感じて社会への恨みを強めた。

 服部被告は、最初に働いた介護業界を人間関係が原因で半年で退職し、バイトを転々とした。事件の約3年半前に働き始めた携帯電話会社は「初めて認めてもらえた職場」だったが、事件直前にトラブルを理由に異動を命じられ、辞めた。

希薄な人間関係 「会社辞めなければ」

 こうした状況も相まって、人間関係も希薄だったようだ。

 対馬被告の詳しい家族、友人…

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