男女の区分にとらわれない そう願う俳優の表彰に注目、米トニー賞
米国の優れた演劇に贈られるトニー賞を前に、俳優のジェンダーのとらえ方が話題となっている。性自認が男女のどちらでもない「ノンバイナリー」の俳優が主演男優賞と助演男優賞の候補になっているほか、候補となることを辞退したノンバイナリーの俳優もいるためだ。他の演劇賞では、男女別の表彰をやめる動きも広がっている。
トニー賞は、ニューヨークのブロードウェーで上演された演劇とミュージカルが選考の対象となる。セレモニーは毎年、全米でテレビ中継されて注目を集め、今年は11日に発表される。
今年のミュージカルで、最優秀新作賞など13部門の最多ノミネートとなったのは「サム・ライク・イット・ホット」。1959年の名作映画「お熱いのがお好き」の舞台版で、ギャングによる暗殺を目撃してしまった2人のジャズミュージシャンが、逃げるため女装して女性バンドに加わる様子をコミカルに描く。
主演の1人でジェリー/ダフネを演じるのは、J・ハリソン・ジー。ノンバイナリーの俳優で、自らを指す代名詞も「He」と「She」に加え、単数形の「They」を使う。演技の評価は高く、トニー賞の主演男優賞の有力候補だ。
舞台では、男性の「ジェリー…
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