第4回「日本応援団」だったタイの大学の変化 「ものづくり」よりもITへ
タイの首都バンコクに、「日本」を名前に冠した大学がある。日本型のものづくりの考え方を土台として、タイと日本の友好とタイ産業界の人材育成を目的に掲げた。卒業生の就職状況から、経済発展したタイの変容が見えてくる。
泰日工業大学(TNI)。2007年に設立された私立大学で、工学、情報技術、経営の3学部と大学院修士課程があり、在学生は約4千人。
日本語は必修科目で在学中に少なくとも225時間の講義を受ける。
カイゼン(改善)、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)といった日本的な思考、習慣、文化や、「ものづくり」の五つの原則として「現場、原則、原理、現物、現実」といった考え方を学ぶ。
【連載】「ほほ笑み」の足元で タイ総選挙を前に
タイ下院選挙が5月14日に実施されます。2014年のクーデターの流れをくむ親軍政権の継続か民主派の政権奪取かが焦点です。変革を望む若者、都市と地方の格差、ミャンマー避難民の苦難など現場から報告します。
日本留学や日本での企業インターンシップも充実している。
日系企業への人材供給という役割も担っている。最初の学部の卒業生は11年。以来、タイの日系企業や日系取引企業に多くの卒業生が就職してきた。
泰日工業大客員教授も務める助川成也・国士舘大教授によれば、卒業生は「日本応援団」になりうる人たちだ。しかし、その「日本応援団」の状況に変化が起きている。
TNIから日系・日系取引企…
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- 【視点】
タイに進出した日本企業がITよりも伝統的なモノ作りに偏り、欧米企業より給料が安く、残業が多いなら、大学で日本語や日本式経営を学んだとしても、就職する人が減るのは当然のことだと思います。むしろ、そんな環境のなかで、日本に愛着を持って就職してく
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