岸田首相や秘書官の発言に「ミスター・ゲイ・ジャパン」が感じたこと

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聞き手・前田健汰
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 岸田文雄首相が「LGBT理解増進法案」の提出に前向きな姿勢を示している。性的少数者同性婚をめぐり、首相秘書官が発した「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」といった趣旨の発言が問題視されたなかで急浮上した。その発言を非難した首相自身も同性婚の法制化について「社会が変わってしまう」と答弁。こうした言葉を、当事者はどう受け止めているのか。地方議員らとのオンライン討論開催など性的少数者(LGBTQ+)や同性婚への理解を進めるために活動してきたことが評価され、昨年の「ミスター・ゲイ・ジャパン」のコンテストでグランプリに選ばれた田中愛生(あいき)さん(33)=山口市=に聞いた。

国のモラル問われる 傷つく一方で「慣れ」も

 ――首相秘書官だった荒井勝喜氏は性的少数者や同性婚をめぐり、「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」「見るのも嫌だ」「認めたら国を捨てる人が出てくる」という趣旨の発言を官邸で記者団にしたとされます

 発言の翌日にツイッターで知りました。やっぱり傷つきますし、社会全体が自分たちを嫌っているんじゃないかという思いに陥ってしまいます。自殺を考えてしまうという内容のツイートをした人もいました。

 一方、国のトップの人たちが…

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男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]