更迭の秘書官は、首相のスポークスパーソン 首相を擁護中に差別発言
「発言は政権の方針とは全く相いれないものであり言語道断だと思っている。厳しく対応せざるを得ない発言であると思っている」
4日朝、首相公邸前。岸田文雄首相は神妙な面持ちで、ゆっくりと言葉を選びながら、自らの側近を断じた。荒井勝喜・首相秘書官の差別発言から一夜明けてすぐの更迭方針の表明だった。
荒井氏の発言は3日午後8時半過ぎ、首相官邸であった。オフレコを前提にした記者団の取材に、性的少数者や同性婚をめぐって「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」「見るのも嫌だ」「秘書官室もみんな反対する」「同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」という趣旨の発言をしたとされる。
複数のメディアが問題だとして発言を報じると、午後11時半ごろ、荒井氏は再び記者団の前に現れ、約18分、釈明を続けた。
「『見るのも嫌』とは言っていない」などと一部の発言を否定はしたが、内容をおおむね認めた。
「個人の意見であって、今の公職においての意見では全くない。完全にプライベートの意見だが、プライベートの意見であっても、こういうポストにある人間が、それは言うのは望ましくないので、撤回させていただく」
個人的な意見を首相秘書官の立場で述べたことが適切ではないとの説明だ。
「やりとりの中でちょっと大きく言ってしまった」「差別的なことを思っていると捉えられたとしたら撤回する」とも語った。
厳しく断じた首相、任命責任には触れず
荒井氏は経済産業省から出向…
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