東海道新幹線、停電区間で架線切断 13年前も同様事故

古城博隆
【動画】東海道新幹線の運転見合わせの影響で混雑する名古屋駅=溝脇正撮影
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 18日午後1時ごろ、東海道新幹線の豊橋―名古屋間で停電が起き、東京―新大阪間の上下線で最大約4時間、運転を見合わせた。愛知県安城市の下り線で架線が切れたことが関係しているとみられる。JR東海は、同日午後11時時点で74本が運休、114本が最大4時間28分遅れるなどして約11万人に影響したとしている。

 JR東海によると、停電は豊橋―名古屋間の上下線で午後1時ごろに発生。上り線は同18分に送電して同22分に運転を再開したが、下り線は安城市内で列車に電力を供給するトロリ線をつり下げるための「吊架(ちょうか)線」が切れているのが見つかり、復旧作業のため、同41分に再び上下線で運転を見合わせた。

【動画】東海道新幹線の運転見合わせが続き、仮設の橋をわたって一時下車する客=乗客提供

 運転見合わせは当初、豊橋―名古屋間だけだったが、最終的に東京―新大阪間の全線に拡大した。復旧作業は午後3時半から始まり、約1時間半後に終了。午後5時に順次運転を再開した。切断の理由や、切断と停電の因果関係は不明で、原因を調査中という。

 東海道新幹線では2010年1月にも、横浜市神奈川区で架線が切れ、約3時間20分にわたって停電する事故があった。JR東海の事故後の発表によると、停電直前に現場を通過した車両の集電装置「パンタグラフ」の部品が外れ、吊架線とトロリ線の間にある「補助吊架線」を切断。2日前にパンタグラフの部品を交換した際、4個のボルトをすべて付け忘れたのが原因だった。(古城博隆)

【動画】停電の影響で運転を見合わせとなっている東海道新幹線=乗客提供

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