安倍氏の国葬を「是」とする理由 日本の民主主義のもう一つの問題は
現代日本政治を中心に政治過程論を研究する神奈川大学教授の大川千寿さんは、安倍晋三元首相の国葬について、政治家としての安倍氏の功罪とは分けて考えるべきだといいます。また、日本の民主主義をよい方向に変える機会にもなり得るとも。なぜなのでしょう。
おおかわ・ちひろ 1981年生まれ。神奈川大学法学部教授。政治過程論(現代日本政治)を専攻。熊本大学特任准教授・学長特別補佐などを経て、2021年から現職。編著に「つながるつなげる日本政治」(弘文堂)。
――安倍晋三元首相の国葬についてどう考えていますか。
「私の安倍氏の国葬に対する考えは、基本的には是です」
――それはどうしてですか。
「安倍氏の存在は、良くも悪くもここ十数年の日本政治を大きく規定し、時に激しい論争や批判を呼びました。実は私も、安倍氏の政治姿勢や安倍政権の政策の展開については、相いれない部分が少なくないと考えてきたし、今でもそうです。しかし、国葬の実施については、安倍氏の政治姿勢や政策とは区別して考えるべきではないかと思います」
「首相経験者への銃撃は確か…
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安倍晋三元首相の国葬
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