「マッチョ」を積極採用したら… ムキムキ社長の人手不足解消法とは
筋骨隆々の「マッチョ」を積極的に採用したら、4年で従業員が5倍に――。介護業界が悩む人手不足を、そんな型破りな方法で解決した会社がある。自身も逆三角形体形の社長は言う。「マッチョが介護業界を救う、かもしれません」
マッチョな従業員を採用したきっかけと人材確保の秘訣は?記事後半ではトレーニング風景の動画もご覧頂けます。
愛知県一宮市の障害者シェアハウス「THE C OKUCHO」。2人のマッチョが、車いすに乗る緒方駿介さん(23)をひょいと持ち上げた。手際よくベッドに移す。Tシャツの袖から、大きく盛り上がった上腕二頭筋がのぞいた。首から下が不自由な緒方さんは「何でも頼みやすい。絶対的な安心感があります」と笑った。
このシェアハウスを含め、訪問介護や障害者グループホームなど19事業を手がける「ビジョナリー」(名古屋市)の丹羽悠介社長(37)は胸を張る。「彼らは筋肉の仕組みや関節の動きを知り尽くした体の使い方のプロ。実は介護職にぴったりなんです」
現在、同社では従業員120人のうち、20人ほどが均整の取れた美しい体格を競う「フィジーク」に取り組む。ボディービルのように発達しすぎない、バランス重視の筋肉美を目指す。選手として全国大会で活躍する社員もいる。
その一人で、障害者専用住宅の訪問介護スタッフとして働く丹羽凌也さん(27)の体脂肪率は3%。ベンチプレスは110キロを上げる。「体力には自信があるし、他の従業員も(フィジークに)理解がある。こんなに働きやすい会社はありませんよ」と話す。
介護に適しているのは、力仕事だけではない。立ち上がるときの力の入れ方、腰を痛めない荷物の運び方やバランスの良い食事の取り方など、「トレーニングを通じて得た知識が仕事にいかされている」と丹羽さんは言う。
なぜ、介護の会社がマッチョを積極的に採用するようになったのか。
丹羽社長が会社を立ち上げた…
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