米乱射、匿名掲示板「4ちゃん」が影響か 犯行声明「真実学んだ」

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ニューヨーク=藤原学思
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 米ニューヨーク(NY)州バファローで10人が死亡した銃の乱射事件で、英語圏の匿名掲示板「4chan(ちゃん)」に厳しい視線が集まっている。容疑者が書いたとされる犯行声明の中で、人種差別的な「真実」を学んだ場として記されているからだ。

 「バファローのテロ攻撃は、憎悪を広め、促進するオンラインフォーラムの底の深さと危険性を改めて明らかにした」

 NY州の司法長官は18日、容疑者によって犯行が生中継された「Twitch(ツイッチ)」などとともに4ちゃんを名指しし、批判した。容疑者の考えをいかに増幅させたかについて、捜査を始めたという。

 事件は14日、「客の95%が黒人」(従業員)というスーパーマーケットで発生。13人が撃たれ、そのうち11人が黒人だった。

 捜査当局は白人のペイトン・ジェンドロン容疑者(18)の身柄を拘束し、ヘイトクライム憎悪犯罪)の疑いで調べている。地元の大陪審は19日、容疑者を正式に起訴した。地元の検察官事務所は、起訴の事実以外はコメントできないとしている。

 容疑者は事件直前、180ページに及ぶ犯行声明をインターネット上に投稿していたとされる。その中の動機面で言及されているのが、4ちゃんだ。

 白人至上主義的な内容に満ちている声明には「私はレイシスト(差別主義者)として生まれたわけでも、成長してそうなったわけでもない。ただ、真実を学んだ後で、レイシストになった」と記されている。

 声明によると、容疑者が4ちゃんを使い始めたのは2020年5月、「極度の退屈」からだった。最初は銃器やアウトドアについてのボード(議論の場)をのぞいていたが、最終的に「非ポリコレ(政治的正しさ)」のボードにたどりついたという。

 このボードは、陰謀論集団「…

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