ロシアの抑止に小型核は有効なのか 揺れる核戦略、米議会で議論

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ワシントン=高野遼
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 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、米国で低出力の「小型核兵器」の必要性をめぐる議論が起きている。核軍縮や予算削減の観点から、バイデン政権は小型核を搭載する巡航ミサイルの開発中止を決めた。だがこれに対し、米軍幹部や野党からは反対の声があがっている。

 バイデン政権は3月末に「核戦略見直し」(NPR)をまとめた。NPRは機密扱いで公表されていないが、米国防総省高官によると、「小型核」と呼ばれる低出力核兵器を搭載する海洋発射型の巡航ミサイル(SLCM―N)の開発中止が明記された。

 しかし、ロシアが核兵器使用の「脅し」をみせる現状を踏まえ、核巡航ミサイルは有効な対抗手段になるとして、開発中止に異論が出ている。

核巡航ミサイル、トランプ政権下に開発を決定 

 核巡航ミサイルはもともと…

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