「生まなきゃ良かった」残る母の言葉 15歳で就職した男性が負う傷

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市原研吾
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 「お前なんか、生まなきゃ良かった」

 「いつでも出て行ってええよ」

 関東出身の男性(34)は、小学校低学年のときから、母に言われ続けてきた。

 いまも、それが心の傷になっている。

 3人兄弟の真ん中。母からそう言われるのは自分だけだったが、理由はわからない。

 ぜんそくがひどく、幼少期は入退院を繰り返していた。それでお金がかかるのが嫌だったのかなと、今では思う。

 早く家を出たかった。

 小学校の高学年になり、ついに言い返した。

 「生んだのはお母さんやろ」

 「そんなに嫌ならどっかの施設に預けてくれて良いよ」

 母はさらに強く怒った。父は…

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