わたしはネコ、肩書は副社長 カイシャに10匹、理由を説明します
■カンサイのカイシャ ここがオモロイ!
私たちの暮らしは、バネで支えられています。電車も自動車も家電製品も、バネがなければ動きません。だから、全国各地にバネをつくる会社があります。
大阪市に本社がある「三協精器工業」もその一つ。創業しておよそ80年になります。トラクターなどの農業機械、自動車などのバネをつくっています。本社ではたらく従業員は人間100人、そしてネコ10匹。役員の肩書をもつネコもいます。なぜネコがいるのでしょう。その答えとともに、ネコたちを紹介しましょう。では、副社長、お願いしますにゃ~。
あばら折れ、入院2週間
わたしはネコです。名前は「チャトラン」。どこで生まれたのか、とんと見当がつきません。8年前、小さな赤ちゃん女の子だったとき、体中ボロボロで、弊社のバネの出荷場にたどりついたようです。
病院にかつぎこまれて診断を受けると、あばら骨が折れていて瀕死(ひんし)の状態でした。2週間の入院生活。退院後、3代目である現社長、赤松賢介に、名前をつけてもらいました。さらに、副社長を拝命しました。
弊社は3階建て。事務所は2階と3階にあります。わたしは、普段、2階の事務所の奥にあるイスにいます。先日、この記事を書いている記者が、あいさつにきました。「よろしくお願いします、副社長さん」って。軽薄なオッサンだにゃ、という印象しかありません。
ネコのチャトラン副社長が、ネコが社内にいる役割を”説明”します。そこには社長の従業員への思いが託されていました。チャトラン以外の9匹のネコも写真とともに登場します。
わたしは事務所を階段でアッ…
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