ロシアからのVPN接続が4倍超 筑波大集計、ネット遮断の回避で?
ロシア政府がSNSへのアクセスを遮断するなど国内の言論統制を強めるなか、通信を暗号化したり、ロシア国外からアクセスしているように振る舞えたりする仮想専用通信網(VPN)への接続が急増していることがわかった。筑波大が公開している「VPN Gate」へのロシアからのアクセスが、ウクライナ侵攻後、4倍以上になったという。
専門家は、「ネット鎖国」になりつつあるロシアで、実際にウクライナで何が起きているのかを知ろうとする動きが広がっているとみている。
VPNは、会社や学校などで専用のネットワークをつくるのに利用されている。一方、外国にあるVPNサーバーを経由すれば、ロシア国内にいながら海外にいるように振る舞えるため、通信制限の抜け穴として利用されることも多い。
筑波大の登大遊(だいゆう)・客員教授の集計では、こうしたVPNの一つである筑波大のVPNへのロシアからの利用者は、2月15日からの1カ月間で72万2千人に上った。1~2月の1カ月は約17万人だったため、侵攻を受けて4倍以上になったことになる。
利用者全体に占めるロシアからの利用者の割合も、1月ごろまでの約1・6%から3月には7・7%に増えていた。
筑波大のVPNは登録不要のため、利用者数は接続元のIPアドレスをもとに集計した推計値という。
VPN接続には知識が必要な…
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- 【解説】
筑波大の「VPN Gate」は、信頼性の高いVPNサービスとして知られています。読者のみなさんの中にも、利用された方がいるかもしれません。 通信の暗号化と、いわゆる足跡を消す通信手段は、匿名性が極めて高いものには Tor のような技術
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