宝田明さん、死去4日前の取材 岩本蓮加さんとW主演作の公開目前に

有料記事

石飛徳樹
[PR]

 映画や舞台で活躍した俳優の宝田明さんが14日、87歳で亡くなりました。乃木坂46の岩本蓮加さんとダブル主演の最新作「世の中にたえて桜のなかりせば」の公開を4月1日に控え、今月10日には2人で取材に応じていました。取材の最後に、宝田さんが90歳、岩本さんが20歳になる再来年の共演を約束していました。残念ながら、それは果たされなくなってしまいました。

 宝田さんをしのび、主演俳優としての記事のままお届けします。

     ◆     ◆

 2人が並ぶだけで、どこかユーモラスな化学反応が起きる。宝田がエグゼクティブプロデューサーを兼務した「世の中にたえて桜のなかりせば」で、年齢差ちょうど70歳の凸凹コンビを演じている。

 ヒロイン咲(岩本)は不登校の高校生。終活アドバイザーのアルバイトとして、ベテランの敬三(宝田)とともに、受付に座っている。相談者にお茶を出すのは敬三の役割だ。

 相談は多岐にわたる。危険な職業に就く壮年男性から「家族に遺書を残したい」、余命の短い熟年男性からは「自分の仕事を記録したい」等々。咲は接客マニュアルを墨守し、敬三は無視する。対照的な仕事ぶりだが、息がぴったり合っている。

 「これは呵々(かか)大笑し…

この記事は有料記事です。残り595文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら